4月の半ばに田植えが始まり、あれから早2カ月が経過・・・
今、水稲の圃場では、中干しをしている状態です。
中干しとは、水稲栽培において広く行われている水管理作業で、分げつ期の後期に一時的に水田から水を抜いて干すことをいいます。
中干をすることで以下のような効果があります。
1,有害ガスの発生を抑える
2,根の活力が高まり、耐倒伏性が向上
3,水稲への窒素供給を抑制し、過剰分げつを防止
4,土壌が固まることで収穫の作業性が向上
1について、恥ずかしながら私、つい最近まで全く知識がありませんでした(-_-;)
以下に分かりやすい説明を載せておきます
※minorasさんの生産技術より抜粋させていただきました。

水田でのメタンガス発生の仕組み
出典:農研機構「農業環境変動研究センターおよび前身研究所の技術マニュアル」所収「水田メタン発生抑制のための新たな水管理技術マニュアル(改訂版)(2012年8月 農業環境技術研究所)」よりminorasu編集部作
田植え後、約1ヵ月の間、水稲は根を伸ばしながら活発に分げつを進めます。その間、水が張られた水田の土壌は酸素が少ない還元状態になり、酸素を嫌う嫌気性の微生物や菌が、土壌中の有機物を分解しながらメタンや硫化水素などの有害ガスを発生させます。
気温が上昇するに伴って有害ガスが増えると、根の生育を妨げ、根傷みの原因になるともいわれます。土壌中に溜まった有害ガスは、稲体を通して大気中に放出され、温室効果ガス増加の原因ともなっています。
中干しの有毒ガス抑制効果
出典:JAあつぎ「営農通信|水稲の中干しについて(2019年6月号)」よりminorasu編集部作成
そこで、十分に分げつしたら速やかに中干しすることで、有害ガスの発生を最小限に抑えるとともに、ひび割れから有毒ガスが抜けることにより根傷みを防ぎます。また、温室効果ガスの発生も抑制します。

