ジャンボタニシ対策①の続きです。
3.作付け前の緑肥栽培
ヘアリーベッチの根から分泌されるシアナミドによる殺虫効果を期待しています。
秋播きベッチでタニシの越冬を抑制できていると感じる圃場もあります。
(詳細は以下のPerplexityレポート参照。末尾に農研機構のリンクも貼ってあります。)
https://drive.google.com/file/d/1L2LVso0MAEY2yXoGpcp89Ec1H6WzZ5HI/view?usp=sharing

4.タンニン鉄の施用
水出し口周辺のタニシの活動抑制と稲自体の活力剤として流し込み施用しています。
ちょうど現代農業6月号に記事が掲載されていたので試しています。


少し紫がかった黒色が目安です。あまり化学反応が進むと色も茶色になってきますので二価鉄が減るのかもしれません。
1回で計200Lつくって20L/10aで流し込み施用しています。
スクミンベイトと同様、ジャンボタニシは鉄分を吸収するとヒドロキシルラジカルを生成するそうですがタンニン鉄がどれくらい効果があるかは濃度の関係上未知数です。
個人的な感想として、タニシの食害にあう圃場は地力が著しく低下して砂地化する傾向があります。
苗や草などを食べつくした後にも大量にいるところを見ると、残渣物や堆肥などの有機物も消化してしまうのではないかと感じます。

ジャンボタニシへの決定的な対策は難しいですが、圃場を観察し状況に応じて複合的な手法で被害の軽減を目指しています。
スクミノンや石灰窒素は殺貝効果が高いものの、魚毒性があるので使用は控えています。体系的な防除で少しずつ減らす事が目標ですが四苦八苦しています。