さんくすふぁーむARAKAWA

大豆 土づくり×PH矯正と土壌改良材

小麦の刈取後、2毛作で大豆を作付けするので土壌改良材を散布しました。

大豆は稲や小麦よりもミネラルの要求量が高いので、マグカルを散布します。
散布量に関しては土壌診断の結果を踏まえて一律50㎏/反です。
アレニウス表をもとにPHの矯正期待値をなんとなく把握するようにしています。
土診の結果から現状の土の状態は

1.土性は砂壌土から壌土が多い
2.腐食含量は2.0程度と多くない
3.PHは5.6~5.8程度に分布
 →6.0程度の弱酸性にしたい

PHを6.0にするための炭カル必要量は128㎏。
アレニウス表は炭カル換算なのでアルカリ分は53%、マグカルは保証値が55%なので
PH6.0→53/55×128=123kg
PH5.8→53/55×176=169kg

PH5.8を6.0にするために必要なマグカルは169-123=46kgです。

ただし、注意書きにあるように10cmの作土に対してですので実際は15cmの作土なら46kg×1.5=69kg

となります。
とはいえ、理論値の通りにはならないので作付け毎に土診を実施して数値の変化を観察しています。


もうひとつの観点として、石灰・苦土の目標値に対しての不足分も計算します。

過去5回の平均は石灰135、苦土が27.5でそれぞれ不足分は石灰38、苦土7です。

マグカルの保証票より
苦土保証値は15%なので石灰の中和力に対する換算係数の1.39をかけます。
15×1.39=20.85%

アルカリ保証値は55%なので
石灰=34%
苦土=21%
となり、今回は50㎏/反施用するのでそれぞれの投入量は
石灰50×0.34=17kg
苦土50×0.21=10.5kg

石灰の投入量は理論上は下限値に-21㎏不足、苦土は+3.5㎏となり適正範囲です。

あくまで机上の数値ですが、これらを踏まえて収穫後の土診でミネラル分の収支と実際の矯正具合がどうかを把握していきます。
リン酸・カリも足りていませんのでまだまだ化学性の改善も道半ばですが少しずつ良くなっている実感があり毎作楽しみです。

今年はマグカルに加えてポリサルフェイトも散布します。
50日ほどかけて硫黄が溶出する有機JAS適合資材です。硫黄はタンパク質の3次構造をつくる大切な要素なので油脂植物の大豆と相性がいいのではと期待しています。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール