2025.10.12水稲 収量結果まとめ#②

#①の続きです。

さらに各圃場での施肥設計や栽培管理がどうだったか検証します。
例えば圃場①だと、反収は目標の8俵以上、一穂籾数、茎数30以上を達成していますが、くず率・整流歩合・粒厚が達していません。
青未熟粒が9%、8月に入ってからのSPADが30を下回っており、粒厚が2.00ということから後半の肥料切れと早刈りによる登熟期間不足があったようです。
こちらは刈取後半の⑫です。
小麦・大豆転作後で土が良くなっている為、元肥も2kgN引いたうえで施肥設計をしています。
もともと3枚にわかれていた圃場を合筆した為地力ムラがまだありますが、土壌診断結果はバランスよくなってきています。
刈取が少し遅かったので登熟期間は45日と十分ですがその分、くず率は15%と後半戦の中では高く刈取適期を少しのがしてしまいました。
一穂籾数は140と多い為収量も多いですが、二次枝梗が一次枝梗より多い事から遅れ穂等も多かったようです。
比率として50:50位でそれぞれの籾の充実がよければ、くず率低下・整流歩合の向上がはかれ収量ももう少しあがったかもしれません。水管理でもう少しコントロールできた気がします。

収量等の結果が判明したので、農林水産省から発表されている資料を基に、生産者目線で米不足について考えてみます。

令和7年(2025年)の全国主食用米の作付け面積は約136.7万ha
収穫量は約747万7,000トンの見込み。
日本の総人口は1億2,340万人(2025年4月時点推計)。

このことから、国民一人あたり年間50kgの米を消費すると仮定した場合、全人口の需要量と供給量の過不足を乱暴ですが計算してみます。
以下perplexityよりコピペです。

令和7年の米作付け面積・収穫量
•作付け面積:1,367,000ha(136.7万ha)​
•収穫量:7,477,000t(747万7,000トン)​
国民一人あたり50kgでの需要量・過不足
•総人口:123,400,000人(1億2,340万人)​
•必要な米の総量:123,400,000人 × 50kg = 6,170,000,000kg = 6,170,000t
•実際の生産量:7,477,000t
•供給過剰分:7,477,000t – 6,170,000t = 1,307,000t 過剰
1反(0.1ha)あたりの必要収穫量
•必要総量6,170,000t ÷ 作付面積1,367,000ha = 4.515t/ha = 451.5kg/反
•実際の全国平均収量(基準1.7mmふるい目幅):10aあたり約539kg(=1反あたり)​

結論:2025年予想の実収は10a当たり547kg前後、十分に必要量を上回る

ということです。
あくまで予想なので、これから市場に流通して需要と供給の答え合わせができると思います。
今年の収量基準で考えた場合に来年はあと何パーセント収量を上乗せするのが私たちの義務なのかがわかってきます。
助成金を活用していることからも、農業という仕事には公共性が伴うので出荷義務のような考えをもたないといけないのではないかと感じています。

私たちの管理面積は約70haで転作が30ha,米連作が40haですので
400×8.14俵×60㎏=195,360㎏
一人あたり50㎏/年消費するとすると
195,360÷50=3,907

つまり、今年は約3900人の一年分の食をささえていることになります。
そう思うと農家ひとりひとりの責任の重さを感じます。



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